TOP > 半導体年表 > 1955年の半導体産業・技術分野の重要な動向
1955年の半導体産業・技術分野における重要な動向として、以下の点が挙げられます。
1. トランジスタ技術の発展と商業化の進展
1955年は、1947年に発明されたトランジスタが本格的に商業化へ向かって発展した時期でした。ベル研究所のウィリアム・ショックレーらが開発した点接触型トランジスタや1950年に実用化された接合型トランジスタ(バイポーラトランジスタ)が、電子機器の小型化や高性能化を進める基盤となりました。
2. ショックレー半導体研究所の設立
1955年、トランジスタの発明者の一人であるウィリアム・ショックレーが、自身の会社「ショックレー半導体研究所 (Shockley Semiconductor Laboratory)」をカリフォルニア州パロアルトに設立しました。これは、後のシリコンバレーの発展に大きな影響を与える重要な出来事でした。この研究所には後に「フェアチャイルド・セミコンダクター」を設立する「ショックレー8人組(Traitorous Eight)」が在籍し、半導体産業の発展をリードする人材が輩出されました。
3. シリコン材料の本格的な活用
1955年ごろには、トランジスタの製造に使用される材料がゲルマニウムからシリコンへと移行し始めました。シリコンは高温耐性があり、電子特性が安定しているため、より高性能な半導体デバイスの開発が可能になりました。特に、テキサス・インスツルメンツ (TI) やフェアチャイルド・セミコンダクターが、この流れを主導しました。
4. 半導体の軍事・民間利用の拡大
1950年代半ばには、トランジスタが軍事用途や通信機器に広く利用されるようになりました。米国防総省はトランジスタ技術の開発を推進し、レーダーや無線通信装置の小型化と高性能化が進みました。一方、民間分野では、補聴器やポータブルラジオ(ソニーのトランジスタラジオの登場は1955年)などに応用され、半導体技術の普及が加速しました。
5. ソニーによる日本初のトランジスタラジオ発売
1955年、東京通信工業(現・ソニー)が、日本初のトランジスタラジオ「TR-55」を発売しました。これは、民間市場での半導体技術の応用が本格化する象徴的な出来事であり、日本のエレクトロニクス産業の成長の出発点となりました。
まとめ
1955年は、半導体産業が本格的に商業化へと進み、シリコン技術の重要性が高まり、後のシリコンバレー発展につながる出来事が起こった重要な年でした。また、日本企業による半導体技術の活用が始まり、半導体産業のグローバルな発展が加速する時期でもありました。
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